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zoom RSS 仕事に役立つ要件事実・第1回(虚偽表示-1)

<<   作成日時 : 2010/06/01 20:42   >>

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今回から「仕事に役立つ要件事実」と題し、

法務関連のお仕事をされている方、あるいは各種法律関連の資格試験の勉強をされている方々に有益と思われる、要件事実論の基礎について説明していきます。

まず第1回目は、虚偽表示が問題となるケースを考えてみます。


【事例】

1.X(買主)・Y(売主)間で土地の売買。
2.Yがその土地を占有。
3.XがYに対し、売買契約に基づく土地明渡請求。
4.Yは、1.の売買について、虚偽表示であると主張。


【訴訟物(Stg)】(←処分権主義)

XのYに対する、売買契約に基づく土地明渡請求権。


(解説)

・一般的に、原告(または、請求をする側)をXと表記し、被告(または、請求される側)をYと表記します。本ブログにおいても、同様とします。
・不動産の場合には「明渡」という言葉を使い、動産の場合には「引渡」という言葉を使います。
・事例を把握したら、まず最初に「訴訟物」を確定しましょう。「請求」という言葉を見つけると、「訴訟物」を確定しやすいです。なぜなら、「訴訟物」とはつまり、「請求を基礎づけるために主張する(民法等の)実体法上の請求権」を意味するからです。
・なお、「主張」という言葉から、次にご紹介する「請求原因事実」および「抗弁事実」を確定していくことが出来ます。



【請求原因(Kg)】(←弁論主義、Xに主張立証責任)

YはXに対し、(平成〇年〇月〇日に、別紙物件目録記載の)土地を(代金〇〇円で)売った。


(解説)

・請求原因とは、訴訟物である権利または法律関係を発生させるための必要最小限の事実のことをいいます。
・今回のような、「売買契約に基づく土地明渡請求権」という権利を発生させるために必要なのは、民法555条によると「売買契約締結の事実」だけです。
・ただ、その事実を具体的に摘示するとなると、平成〇年〇月〇日に、「別紙物件目録記載の」とか「代金〇〇円で」といったような、売買の対象物を特定するような情報も併せて必要になるのが通常です。



【抗弁(E1)】(←弁論主義、Yに主張立証責任)

XとYは、本件売買契約を締結する際、いずれも契約の合意をする意思がないのに、その意思があるかのように仮装することに合意した。


(解説)

・虚偽表示については、ケースによって抗弁(E)あるいはそれに対するさらなる抗弁=再抗弁(R)として主張整理されます。
・記載方法は色々と考えられますが、例えば上記のようになります。
・ちなみに、表示主義の観点から、とりあえず売買契約は成立したと考えることがポイントです。

都立大学法務会計事務所


要件事実の考え方と実務
民事法研究会
加藤 新太郎

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